情を捨ててでも、勝つしかない。ヤクルト小川淳司監督(54)が1日、愛弟子の4番畠山和洋内野手(29)に「最後通告」を行った。今日2日からのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージに向けて、神宮外苑で投手陣が練習を行った。CSファーストステージ3試合で10打数1安打に終わった主砲を、スタメンから外すことを示唆した。また、投手陣は村中恭兵投手(24)を本来の先発要員に戻すなどスクランブル態勢は一時封印する。
「オレ竜」を倒すために、手段は選ばない。決戦の地、名古屋に移動する直前。神宮クラブハウス前に立った小川監督は、4番畠山についての問いかけに、表情を引き締めた。「ダメですね。かなりへばっている。刺激を与えた方がいいかもしれない。外すかも分からない」とスタメン落ちの可能性を示した。
短期決戦では、今季の実績より流れを重要視する。4打数無安打に終わった前日の巨人戦も、先発を外すことを検討した。広いナゴヤドーム。好調時でも、簡単にホームランは入らない。足を生かせる選手の起用など、戦い方を熟考中だ。
レギュラーシーズンでは、開幕4戦目から4番を任せ、137試合(3番2試合)起用。2軍監督時代から素行不良の畠山を根気強く育て、思い入れは人一倍ある。中日戦に向けてのキーマンに挙げながら「何かで変わってもらわないと、打線が機能しない」と荒療治を示唆。今日2日は先発起用し、結果次第で判断するとみられるが、初戦から外す可能性も示した。
シーズン終盤から調子を落としている畠山は、休日返上で打撃練習を行った。前日の巨人戦は左翼に大飛球を放つなど、結果は出ないが状態は上向いている。「実績もないですし、後半戦は大事なところで足を引っ張った。小川監督に使ってもらって、ここまで来られた。恩返しじゃないけど、期待に応えないといけない」と雪辱を期した。
豪快な本塁打は10月2日の横浜戦から1カ月出ていない。0・5ゲーム差に迫って迎えた10月の中日4連戦では、14打数2安打0打点に終わり、チームも4連敗。主軸の成績は、チームの勝敗に直結する。「あの時は何とか首位、という気持ちが硬さになった。負けても順位通り。失うものはない」とチャレンジャー精神を強調。打って勝って、指揮官の信頼を取り戻すしかない。【前田祐輔】



