楽天が、横浜を戦力外となった稲田直人内野手(32)、ロッテを戦力外となった定岡卓摩内野手(25)を来季補強の候補としてリストアップしていることが8日、分かった。俊足に堅実な守備に加え、元気いっぱいのプレースタイルが魅力の稲田。パンチ力ある打撃が売りの定岡。チームの現状に照らし、戦力に加えるかどうかを検討している。

 この日ソフトバンクから金銭トレード移籍した小斉が合流。阪神を戦力外となった下柳の調査も行っている。現実路線の地固めから来季補強を推し進めている。他球団を戦力外となっても、十分な実績を残したり、一芸に秀でた能力を持つ選手が、今オフ市場には多い。今後も積極的に「即戦力」の補強を進める可能性が高い。

 星野監督は「生え抜きのプロパーが地力をつけることが何より大切。補強が全体のチーム力に占める割合は多くても3割が理想」と説明。「今、足りない部分をすぐにカバーする補強は必要で、その間にトータルの力が上がってくればいい」と続けた。岡山・倉敷秋季キャンプは1週間が経過し、選手はハードトレの真っ最中。土台のビルドアップと並行して補強を行い、バランスの取れた12年楽天を構築する。