10年ぶりに古巣中日に復帰した山崎武司内野手(43)が、一塁のレギュラーにピタリと照準を合わせた。ライバルはトニ・ブランコ内野手(31)。セ・パ両リーグで本塁打王となったプライドを胸に、1歩も引かない構えだ。主砲としてチームに恩返しし、3年連続リーグ優勝を引き寄せる。

 山崎の頭に「代打の切り札」という言葉はない。目指すのは、あくまでもスタメン出場だ。パ・リーグと違い指名打者制ではないが、それは関係ない。スタートから試合に出場するためには、チーム内競争に勝たなければならない。最大のライバルはブランコだ。

 「右の代打というだけでなく、守備練習もしっかりして、4打席立てるように頑張りたい。ブランコという壁に挑戦したい。この年になってライバルがいることはうれしい」。

 ともに体重100キロを超える超ヘビー級の戦い。山崎は中日時代の96年に初めて本塁打王を獲得。07年には打点、本塁打の2冠に輝いた。対してブランコは来日した1年目の09年に打点、本塁打に2つのタイトルを手にしている。昨季はともにケガで苦しんだが、中日ファンにとっては見逃せない豪華なポジション争いになる。

 「中日はここ数年は投手力を中心として勝ってきている。打線は少し低調なところもある。打者として役割を果たしたい」。

 昨季も常に中日の成績をチェックしていたという山崎は、自身に課せられた仕事を理解している。中日のチーム打率は12球団最低の2割2分8厘だったが、本塁打も一昨年の119本から82本と大幅に減少した。打つしかない。まだ43歳。老け込むには早すぎる。