山の神ならぬ、所沢の神になる?

 西武菊池雄星投手(20)が8日、盛岡市内で成人式に出席し、本拠地での不敗神話継続を誓った。プロ初勝利を含む4勝を挙げた昨季は、西武ドームで登板5試合3勝0敗と相性抜群だった。打線の援護に恵まれた試合もあったが、勝ち運も実力のうち。「球場がどこでも(負けたくないと)誰しも思う。所沢のファンに来て良かったと思っていただけるピッチングをしたい」と意気込んだ。

 箱根駅伝で東洋大を優勝に導いた「山の神」柏原竜二(4年)は福島出身。全国高校サッカーでは尚志が福島県勢初の4強進出と躍進した。活躍はしっかりと見ていたようで「駅伝やサッカーが盛り上がってますからね。自分もその力になれるように。結果を残して、それが県民のみなさんに届けば」と刺激を受けた様子。心の底でつながる“チームみちのく”の一員として震災で傷ついた地元を勇気づけたい思いは同じだ。

 上半身のウエートトレーニングを初めて取り入れるなど、オフは肉体改造に着手。オーストラリアのウインターリーグから帰国後は1日6食生活で体重は3キロ増の89キロとサイズアップに成功した。キャッチボールの球筋だけでも変化を実感しているという。「お酒はあまり飲めません」と笑うが、新成人として主力として自覚は十分。式典中、10人ほどの新成人が壇上に乱入する騒ぎにも動じなかった。箱根の山で無敵を誇った柏原のように今年も躍動する。【亀山泰宏】