オリが不気味、そらマークよ!?

 ソフトバンクは16日、福岡ヤフードームでスコアラー会議を開催。昨季4位ながら韓国で3冠王2度の李大浩(イ・デホ)内野手(29)ら16人を大補強したオリックスを最大の敵に認定した。宮古島の春季キャンプから担当を派遣し、徹底マークする方針を確認した。リーグ3連覇への情報戦が始まった。

 ソフトバンクが宮古島で鵜(う)の目鷹の目になる。キャンプインを2週間後に控え、最も警戒すべき相手にオリックスを指名した。スコアラー会議でキャンプの偵察スケジュール案を作成。昨年に続いて佐藤スコアラーを“オリックス担当”として長期にわたって派遣する方針を固めた。

 2位日本ハムでも3位西武でもない。4位チームを徹底マークする。「補強はどこもやる。キャンプ、オープン戦で探っていくよ」と秋山幸二監督(49)に焦りはないものの、球団側は「これだけ戦力が変っているから重点的にマークする。後は秋山監督の要望待ち」と必死。16人の大補強で変わり身が予想され、スコアラー陣の目の色が変わるのも自然な流れだ。

 最も分析が必要なのは韓国球界で2度3冠王を獲得した右の大砲、李大浩。爆発的な飛距離だけでなく、2年連続で打率3割5分以上というアベレージも兼ね備える。不気味なのは韓国系米国人の白■丞(ベク・チャスン)投手(31)だろう。メジャー16勝の右腕ながら昨年はどこでもプレーしておらず、名前の通りにデータは真っ白に近い。

 オリックスはもともと先発の金子千にセットアッパー平野、抑え岸田と投手陣は駒がそろい、坂口や後藤、T-岡田と好打者がいる。昨年もキャンプ時点で19人を補強しており、強い警戒心を抱いていた。事実、全球団に勝ち越す完全優勝のシーズンにあって、優勝決定時点で9勝10敗1分けと唯一負け越していた。おまけに2年連続の開幕カード(3月30日から、福岡ヤフードーム)の相手。好ダッシュを決める上で軽視するわけにいかない。【押谷謙爾】※■はゴンベンに差