中日高木守道監督(70)が18日、ドラフト1位高橋周平内野手(18=東海大甲府)の4番デビューを検討していることを明かした。2月11日の練習試合・韓国LG戦(北谷)。華々しくプロ第1歩を踏み出す可能性が浮上した。この日18歳の誕生日を迎えた高橋も、休日返上練習に励むなど気合十分。2月の沖縄実戦10番勝負を制し、開幕へ走る。

 高木監督が18歳の高橋周に、ビッグな誕生日プレゼントを用意していた。出場を予告している2月11日の韓国LG戦に、4番三塁でデビューさせるプランだ。

 高木監督

 下の方を打つ打者ではない。1番か3、4番じゃない?

 体形からいくとサードでしょうね。

 もちろんキャンプ序盤の出来次第だが、土曜日午後1時開始の高木竜初陣。期待の星が4番を張るとなれば、北谷が熱くなる。

 長嶋茂雄をほうふつさせる「4番サード」の響き。高橋周もいきなりの大舞台は望むところだ。選手会の合同自主トレ休日。無人のナゴヤ球場の屋内練習場で1人、休み返上のマシン打撃を30分間行った。「(休日の方が)練習しやすいと思ったので」。18歳の初打ちは、4番デビューに備えた決意表明そのものだった。

 高橋周

 試合に出してもらえるのはありがたいことです。とにかく出られるなら(全部)出たいですね。

 目標は2月の沖縄キャンプ中に行う実戦10試合の全戦出場だ。対外試合はプロのレベルを肌で感じる絶好の機会。「木のバットでも飛ばないとかはないです」。金属バットからの転向にも自信を見せる18歳の狙いは、腕試しと相手研究だ。

 高橋周

 どういう投手がいるか、どんな球を投げるのかとかが気になります。

 もちろん、結果がすべてのプロの世界。高木監督も「もちろんオープン戦に出せるかはキャンプ次第。2軍でやった方がいいとなるかもしれない」と厳しいハードルも設定している。

 誕生日プレゼントにはアメだけでなく、ムチも入っていた。重責ある打順で結果を出さなければ全試合出場もかなわない。3月のオープン戦同行も懸け、開幕1軍へと続く試練の10番勝負。だが気負いはなかった。

 高橋周

 結果を求める年でもないと思います。それよりも思い切りやること。自分が納得いくスイングができればいいと思います。

 全打席全球、持ち味のフルスイングは貫く。その結果、安打や本塁打がついてくる。18歳と思えない落ち着きに大物感を漂わせた。

 高橋周

 運転免許も取りたい。結婚は20歳代のうちにしたいです。(お祝い)メールは5人ぐらい来ました。女性はいませんけど。

 ケーキのろうそくを吹き消すとあどけない18歳になった。1年後、19歳の誕生日を想像して言った。「ハッピー・バースデーになってるといいですね」。込めた思いは今季1軍での大活躍。18歳をバラ色の1年にする。【松井清員】