「中畑DeNA」に負けるな。ヤクルト小川淳司監督(54)が30日、キャンプ地沖縄入りし、選手に自己PRを求めた。人気面も重要な資質。「青木がいなくなったし、田中なんかはもっとアピールしていいと思うんだよね」と期待した。「僕はダメ」と自身は遠慮するが、4番畠山の名前も挙げて「中畑さんに負けるな、ですよ」と背中を押した。

 田中は小川監督がハートの強さを認める存在だ。独身で、昨季はリーグ最多62犠打をマーク。田中は「ファンの方の希望には何でも応えます」と約束。早速、今キャンプの目標にサイン2000枚を挙げた。例年1カ月で1000枚程度書いてきたが、今年は求められるだけ応じる考えだ。

 もちろん人気は実力に伴うもの。小川監督は「『強いチーム』と『勝てるチーム』は違う。ヤクルトは『勝てるチーム』を目指す」と宣言。投手を中心に守り、僅差のゲームを制する力を鍛え上げる。

 人気面だけではなく「ポスト青木」の育成が大きなテーマになる。「レギュラーに決まっているのは宮本と相川ぐらい」。田中、畠山にも競争させ、チーム全体のレベルアップを狙う。【前田祐輔】