ソフトボーイにとって、悪夢の1日となった。日本ハムのドラフト7位ルーキー大嶋匠捕手(22=早大ソフトボール部)が人生初の“2打席連続三振”を喫した。19日、沖縄・国頭で行われた紅白戦で白組の「6番DH」でスタメン出場。4打数無安打に終わり、「最悪でした。ありとあらゆることが、情けないです」とうなだれた。

 野球の厳しさを痛感した。紅組先発の大塚から、第1打席は外角低めの直球に手が出ず、3回の第2打席はフォークを振らされ連続三振。ソフトボール時代は「なかったですね」という2打席続けての屈辱。積極性を欠き、スイングすらまともにできなかったことを悔やんだ。

 守備では、野球人生の“初マスク”もかぶった。「5回くらいに、中嶋コーチから『(守備の出番が)あるから』と言われました」。9回、43歳の木田とバッテリーを組んだ。経験豊富なベテランに引っぱられながら、自らサインを出して3者凡退で切り抜けた。「木田さんに、おんぶにだっこでした。まだまだ試合でマスクをかぶる実力はない」。守備のことで頭がいっぱいだった試合後半は、打撃も集中できなかった。

 この日は、早大ソフトボール部の吉村正監督(66)も観戦に訪れた。恩師は結果を出せなかった教え子に「プロの難しさ、怖さを感じ取ったのでは。そんなに甘いものではない。謙虚にやってくれれば」と、厳しい言葉でエールを送った。次戦の22日韓国SK戦(名護)も呼ばれることが濃厚で「次は栗山監督の期待に応えたい」と、失敗をバネに巻き返しを誓った。【木下大輔】