中日高木守道監督(70)が7日、ドラフト1位高橋周平内野手(18=東海大甲府)に“神様になれ”と指令を出した。開幕スタメンは考えていないとし、シーズンは代打の切り札を期待と明言し、25日楽天戦(ナゴヤドーム)までの実戦14試合で適性を試す。試練の14番勝負だ。

 黄金ルーキー高橋周の起用について、高木監督が決断を下した。「今の段階で、開幕スタメンなんてことはない」。現状ではプロ野球史上、88年立浪和義以来となる高卒新人の開幕スタメンは考えていない。では2軍発進なのか。「いや、上に置いておいた方がいい」。行き着いた指令は「切り札」になることだった。

 高木監督

 力があることは分かった。他の若手と比較しても十分やっていける。上に置いて代打で使えるかを、一番注目している。

 キャンプ初日からチーム最多柵越えを放ち、実戦で4番アーチも架けた。他球団なら堂々のレギュラー候補だ。だが連覇した不動のチーム構成を考えた時、高橋が入る場所がなかった。

 2軍で経験を積む考えもあるが、もったいないハイレベル。期待は藤井や堂上剛らだけで手薄な左の代打、球界でも異例の“18歳の神様”だ。8日ヤクルト戦から25日楽天戦まで、開幕前の14試合で適性を試す。

 高木監督

 ずっと使いますよ。ただ最初からサードはないし出番は減る。でも使いたい、よしっ、GOという形になってくれんかなと願いは持ってます。ただ(結果が出ないと)無理に置いておくこともできない。

 大型内野手で育成する方針から外野での出場も否定。DHか本番を想定した代打起用も行う考えだ。今後出てくる一線級投手を打ち崩せば、晴れて開幕1軍。不発なら2軍で鍛え直すことになる。一方で期待以上に打ちまくり、森野の不調や、他の主力の不調で森野が一塁や外野に回ることがあれば、逆転開幕スタメンもあり得る。

 高橋周

 代打はやったことがないし難しそう。でも今まで通り自分のやるべきことをしっかりやりたい。

 高橋も表情を引き締めた。シート打撃では高橋聡とソトから5打数2安打で景気づけ。開幕への答えはバットで示す。【松井清員】