常設化が決まったプロ野球の日本代表「侍ジャパン」の初陣で、田中将大投手(23=楽天)が、エースとしての自覚を胸に先発する。今日10日、東日本大震災の復興支援試合として台湾代表戦が、東京ドームで行われる。プロの日本代表編成は09年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)以来。レッドソックス松坂、レンジャーズ・ダルビッシュらが背負った「18」を継承した田中は「ベストを尽くす」と決意を新たにした。
震災から1年という節目の試合での先発。試合会場での最終調整に参加した田中は表情を引き締めた。「被災された方もたくさん招待されますし、野球ファンにももちろん、しっかりした姿を見せるのが使命だと思ってます。オールスターじゃないですし、お祭りでもないので、ゼロに抑えることが大事だと思います」と特別な思いを話した。
背番号18を背負う。日の丸の重みだけでなく、エースの称号も加わった。「しっかり自分のベストを尽くします。背番号18を背負うわけですから、それに恥じない投球をしたい」。WBCで松坂、08年北京五輪でダルビッシュら球界を代表する投手たちがつけた番号。「18番を背負ってきた先輩の名をけがさないような投球をしないといけない」とエースナンバーに対する強い使命感がある。
東北のチームの代表として特別な思いもある。7日は明石でオープン戦を迎えた。ちょうど昨年震災が起きたときに試合をしていた地だった。「明石にいったとき、僕はあまり前のこととか覚えてないですけど、そのときのいろんな出来事がよみがえってきました」。次の日の試合に備えて移動中に新幹線が京都で止まり、携帯電話を使って情報を得たりしたことが鮮明な記憶として残っていた。「つらい思いをしている人もたくさんいますし、元気、勇気を与えるプレーができればと思って1年間戦ってきました」。その思いを全力投球で伝える。
秋山監督は田中の先発について「実力はNO・1だし、今回は東北の復興を支援する意味合いがある。地元ですし、元気な姿をということで決めました」と理由を明かした。チーム、そして日本中の期待を一身に受ける田中は「2イニングしかないですけど、しっかり自分を表現したい」。堂々と胸を張ってマウンドで腕を振る。【斎藤庸裕】



