<巨人4-2ヤクルト>◇1日◇東京ドーム

 ヤクルトの連勝を、ウラディミール・バレンティン外野手(27)という強力なブレーキが止めてしまった。1点を先制した直後の2回1死一塁、高橋由の右前打をトンネルする同点タイムリーエラー。4回無死一塁の第2打席では遊ゴロ併殺、6回には1死一塁から四球で出塁しながら相川の二塁ハーフライナーで飛び出して刺された。走攻守で足を引っ張った助っ人に、小川監督も「後ろにそらしているようでは恥ずかしい。(入れ替えも)考えなきゃいけないかも分からない」と突き放した。

 試合後のバレンティンは失策について「何かが起こったわけじゃない。単なるミス」と悪びれる様子もなかった。危機感のないプレーぶりに「敵か、あれは。飛び出すし打たんしどうしようもない。一生懸命やらんし、集中力がない」と切り捨てた伊勢総合コーチら、首脳陣の目は厳しい。飯原が7回に代打で追撃の安打を放つなど状態を上げており、戦列を離れている林の状況次第では2軍落ちも現実味を帯びてくる。

 苦しんでいた巨人杉内を攻略できずに、08年以来の開幕3連勝はならず。後味の悪い敗戦にも小川監督は「一生懸命やった結果。また次、頑張ります」と出直しを誓った。【大塚仁】