腰痛のため2軍で調整中の楽天田中将大投手(23)が15日、今日16日に離脱後初めて投球練習を行う意向を明かした。4月22日に出場選手登録を抹消されてから、慎重に調整を行ってきたが、ここに来て状態は上向き。戦列復帰に向けて、本格的に踏み出すことになった。すでに打撃練習を行うなど、今日開幕の「2012

 日本生命セ・パ交流戦」期間中の復帰も視野に。順調に行けば、6月上旬にもエースが1軍のマウンドに戻ってくる。

 ついに田中本人の口から、投球再開の日が語られた。この日、Kスタ宮城で行われた2軍練習に参加。キャッチボール、ランニングなどを行った後、「患部は一進一退か?」と聞かれ「そんなことはありません。明日、ピッチングします」と即答。戦列復帰に向けて大きく前進していることを明かした。

 4月19日ロッテ戦で完投し2勝目を挙げたが、直後に腰痛を訴えた。同22日に出場選手登録を抹消。走ることができず、キャッチボールも控えたため、最短10日での再登録は見送られた。同月末にキャッチボール、ランニングを再開。それでも、投球再開の時期については「分かりません」と話すなど、慎重な姿勢を崩さなかった。

 まずは今日のブルペン投球後、腰に違和感が出ないかを確認。その上で、今後のスケジュールを組み立てていく見込みだ。星野監督が「期間が空いた。何回か下で投げさせないと」と求めているように、いきなり1軍ではなく、2軍戦登板のステップを踏む。田中も「(2軍で)投げることになると思います」と答え、具体的な1軍復帰時期については口にしなかった。

 一方で、交流戦期間中の1軍復帰に意欲をみせている。13日に打撃練習を開始。交流戦ではセの主催試合で投手も打席に立つ。田中は「バントもやっておかないといけない。(13日は)柵越え5本しましたよ」と笑顔だった。柵越えするほどのスイングをしても問題がないまで回復していることの裏返しでもある。

 6月8日からセ主催試合(中日戦、DeNA戦)が4試合続く。田中はそのあたりでの1軍復帰を視野に入れているようだ。森山投手コーチは「早く戻って来てほしいが、焦らせる必要はない。(1軍復帰の)見通しは、まだ立っていない」と、あくまで完治優先を強調した。それでも、エースの復帰時期が見えてきたことは、チームにとってこの上ない朗報だ。【古川真弥】