西武中島裕之内野手(29)が、今日30日に海外移籍が可能となるフリーエージェント(FA)権を取得する。昨オフ、ポスティングシステムで大リーグ移籍を目指したが、独占交渉権を得たヤンキースと交渉が決裂。今季は西武に残留したが、大リーグへの思いは不変で、今オフにFA権を行使した上で、再挑戦するとみられる。

 移籍交渉が破談した原因は、冷遇された契約内容の中身だった。ヤ軍から提示されたのは年俸80万ドル(約6400万円)。推定2億8000万円からの大減俸だが「お金とか関係ない」と繰り返したように、金銭面での支障はなかった。ベンチ要員としての獲得でも、実力で奪い取る覚悟だった。ただ、6年間はFAを認めず、ヤ軍が保有権を保持することが明記。「飼い殺し」にされる危険性を憂慮し、1年後のFA権取得を訴えたが、却下された。自ら渡米までしたが、再提示はなかった。

 29日は、広島遠征に向かう新神戸駅で「オフまで時間があるし、ゆっくり考えます。今はチームのために、プレーに集中したい」と、日本一奪回への思いを示した。鈴木球団本部長は「(本格的な交渉は)シーズンが終わってから」と話した。前日28日の阪神戦ではジャイアンツのスカウトが視察。昨年から熱心なマークを続けるが、FA権を行使すれば、大リーグ30球団との交渉が門戸開放。再び動向に注目が集まる。