<日本ハム3-12広島>◇5日◇札幌ドーム
ついに、広島打線が火を吹いた。3回1死から東出輝裕内野手(31)の頭部に死球が直撃すると、緊急登板した土屋から赤松真人外野手(29)が逆転2ラン。四球をはさんで、7連打で今季1イニング最多の7点をもぎ取った。計14安打で今季最多の12得点。昨季2試合連続で完封負けした北の大地で快勝した。
選手会長のガッツが着火剤となった。1点を追う3回1死でパ・リーグ防御率トップの吉川の147キロ直球が東出の頭部を直撃した。ベンチからトレーナーが飛び出し、札幌ドームは騒然となった。
東出が一時ベンチに引き下がると、それまで無安打に抑えていた左腕は危険球退場となった。そして、再び選手会長がグラウンドに姿を現すと一気に流れを引き込んだ。
今季初めて3番に起用された赤松のバットがうなった。緊急登板となった土屋の2球目だった。外角低めの直球をフルスイングし、左翼スタンドに放り込む逆転2ラン。この本塁打で攻撃陣が目を覚ました。
四球をはさんで、堂林、石原の連続適時打など6連打の猛攻。最後は1死満塁から東出が右前適時打を浴びせた。「死球の影響はないよ」と貫禄の1本締め。今季初の打者一巡の攻撃で、1イニング最多の7得点をたたき出した。
野村監督
今日はよく打ってくれた。相手うんぬんより、こういう攻撃が出来るんだと。こういう試合で、打者は少しでも打率を上げて、気分よくしてくれれば。ナイスゲーム。
猛攻の後も手を緩めず、岩本は4回に今季初ホーマーを放つなど、5打数3安打2打点。右翼スタンド中段に飛び込む特大弾も「久々なので(感触を)忘れちゃってました」とちゃめっ気たっぷりに笑った。
昨年のリベンジには十分すぎる、今季最多の12得点だ。昨季札幌ドームでの日本ハム戦は、2試合連続で0-1で敗れた。2年ぶりにため込んでいた打線のパワーが一気にはじけた。
野村監督は前日4日の全体練習で野手陣にハッパをかけていた。投手陣に疲労が見える中で、サファテが緊急帰国。投手陣を助けるためにも「しょっちゅう打てるわけではないけど、いつも、最後に2、3点差では心配がある」と打線の奮起をうながした。野手陣が、そのゲキに一発回答。1年前はホームを踏めなかった北の大地で、チームに漂う空気が変わり始めた。【鎌田真一郎】



