<日本ハム2-3ヤクルト>◇17日◇札幌ドーム
これぞ助っ人の1発だ。ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(27)が、2点ビハインドの9回2死一、二塁から、苦しみ続けた日本ハム武田勝のチェンジアップを左中間スタンドへ、逆転の15号3ランをたたき込んだ。13日の楽天戦でも2点を追う9回に逆転3ランを放ち、チームのピンチを救った。相手の「決め球」を狙って仕留めた起死回生の逆転弾で、再び貯金1とした。
精密機械のようにストライクから低めボールゾーンに消えていた外角チェンジアップが、少しだけ中寄りに入った。低めだったが、バレンティンにとっては「ちょっと浮いてきた。真ん中高めぐらいと思った」と好球に感じた。2点を追う土壇場9回2死一、二塁。九分九厘敗戦濃厚の場面から、一振りですべてをひっくり返した。
日本ハム武田勝が投じた123球目。「1打席目から、チェンジアップでタイミングを外されていた。3打席目まで配球を見て、来ると思っていた」と絞り込んでいた。
第1打席
2回1死。2ボール2ストライクから、外角チェンジアップを引っかけて遊ゴロ。
第2打席
4回1死一塁。2ボールから2球連続で外角低めにチェンジアップ。ファウル後の4球目を打ち、遊ゴロ併殺打。
第3打席
7回1死一塁。追い込まれてからチェンジアップが来ることを嫌い、初球の129キロ直球を狙ったが右飛。
試合前から、武田勝の特徴は、内角スライダーや直球でカウントを稼ぎ、追い込んでからチェンジアップを決め球にする確率が高いと分析。いかに追い込まれる前に勝負できるかがポイントだったが、8回まで3安打と完璧に封じられた。
伊勢総合コーチは「9回は0(ボール)-1(ストライク)ぐらいからでもチェンジアップが来ていたやろ」と、終盤は早いカウントからの決め球が増えていた。直前の4番畠山は1ボールから2球目にチェンジアップ、最後は3球続けられ、空振り三振に倒れた。バレンティンは打者有利の2ボール1ストライクで、四球は出したくない場面。「ああいう状況になるほど力を発揮できる。何とか打ってやろうという気持ちになる」と興奮した。読みとパワー。狙い澄ました一振りで仕留めた。【前田祐輔】




