<巨人2-5ヤクルト>◇22日◇長野

 ヤクルトの「ジャイアン」赤川克紀投手(21)が、交流戦22本塁打と打ちまくった巨人打線を面白いように抑えた。1回1死三塁で、坂本を内角低めツーシームで空振り三振に切った。ボールゾーンに大きく沈む1球に「引っ掛かりました。勝負の世界なのでそういうこともあります」と、屈託なく笑った。

 10連敗を含む最下位と沈んだ交流戦。試合前日、小川監督はベンチ裏で全体ミーティングを行った。「開幕と同じ気持ちを思い返して、みんなが気持ちを1つにして戦っていこう」。勝率は5割。敗れれば一気に後退する可能性がある一戦を、144分の1以上の意味がある試合と捉えた。指揮官の期待に「開幕投手」として7回2失点で応えた。

 対巨人は4月21日にプロ初完封して以来2連勝。堂々の巨人キラーは、初めて訪れた長野の地で「赤川」を見つけていた。長野オリンピックスタジアムに入る直前の交差点は「赤川」。「何かあるって思ったんですよ」。前日の練習日はボカしてしまって撮影失敗した写メも、この日は信号を激写。2万6025人が集まった球場はほぼ巨人ファンだったが、赤川にとっては特別な球場だった。

 愚直に低めを狙い、前回の試合から使う新球フォークも、数球織り交ぜた。球場は上杉謙信と武田信玄の「川中島の戦い」があった古戦場からほど近い。「えっ、何ですか?

 そうなんですか…。武田信玄の方が好きです。名前の響きが格好いい」。決戦初戦、投球もトークも、最後までつかみどころがない赤川ワールドだった。【前田祐輔】