<阪神1-2DeNA>◇22日◇甲子園

 イチ、1点先に取ったのに。ニー、2点取られて逆転された。サン、3安打では頭が痛い。ハァ、大きなため息が…。リーグ戦が再開した22日、和田阪神は1番マット・マートン外野手(30)、4番新井の原点回帰打線で臨んだが、結果は逆転負け。「闘魂」を注入して、出直しや~。

 和田阪神の「再出発」は苦いものとなった。1点を追う7回、2死二塁から代打の切り札・桧山が敬遠された。虎党の怒号が響き渡る中、打席に向かった次打者はマートンだった。

 4試合ぶりにスタメン復帰し、4月30日以来となる“定位置”1番を任された助っ人に、誰れもが期待した。だが、DeNA加賀の変化球にタイミングが合わず、空振り三振。「ああ~…」。本拠地にため息が充満した。

 「新たな気持ちで再スタート。いいスタートを切りたかったけどね…」

 3安打1得点に終わった試合後、和田豊監督(49)は厳しい表情でこう言った。リーグ再開初戦、対戦相手も、先発投手も開幕戦と同じだった。打線の低迷に苦しみながらも、何とか借金1まで戻して交流戦を終えた。開幕から61試合の苦闘を1度、整理して、新たに「再出発」するには最高の状況だった。そんな和田監督の決意はスタメンに表れた。

 「1番マートン」

 「4番新井」

 打線低迷の矢面に立った2人を“本来”の打順に戻したのだ。「やはりマートン、新井の2人は中心やしね。長いシーズン、これから(チーム状態を)上げていく上で2人に中心になって引っ張ってもらわないと」。片岡打撃コーチが説明したように、ここから「優勝」を奪いにいく上で欠かせないのは誰か。答えは明白だった。復調するという信頼と激励を込めたオーダーに見えた。それでも新井とは対照的にマートンは結果が出なかった。

 「結果は出ていないけど違うものは出ていた。あとはもう、結果を出していくだけだから」

 和田監督はマートンの打席での姿勢、内容から上昇の予兆を感じ取っていた。ただ、チームに勢いを呼んだ新井良らをベンチに置いて、いつまでマートンを待つのか。それが、今後の焦点となりそうだ。

 マートンを2軍で調整させる考えは?

 そう問われた指揮官はこう言った。

 「今日再スタートを切ったところだから。それはまた、今後のことだから」

 なかなか、トンネルを脱出できないキーマンをどう復調させ、どう起用していくのか。リーグが再開しても、和田監督の悩みは尽きないようだ。【鈴木忠平】