<ソフトバンク0-6日本ハム>◇24日◇福岡ヤフードーム
大きな穴を全員で埋めた。日本ハムが完封で、対ソフトバンクの連敗を6で止めた。この日、稲葉篤紀外野手(39)が左足首捻挫のため出場選手登録を抹消されたが、4番中田翔内野手(23)を中心に打線が奮起。今季21度目の2ケタ安打を放つなど、10年から4連敗中と苦手にしていた大隣を攻略した。引き分けたロッテに、再び1ゲーム差と迫った。
大黒柱の離脱に、打線が奮起した。その中心にいたのは中田だった。6得点中、4得点に絡む活躍。「こういう時だからこそ、みんなで力を合わせて、1試合1試合(稲葉が)戻ってくるまでがんばりたい」。前日23日の試合で稲葉が左足首を捻挫。この日からベンチには頼りになるベテランが不在。緊急事態に若き主砲を中心に、価値ある1勝をもぎ取った。
状況に応じて、確実に仕事をこなした。1回1死一、三塁の場面では、やや浅かったが、きっちり中堅へ犠飛を打ち上げた。「打った瞬間は無理だと思ったけど、糸井さんのおかげです」。謙遜したが、主導権を奪う大きな先制点となった。4回は二塁打で好機を広げ、6回は冷静に球を見極めて四球を選び出塁。4点目のホームを踏んで、10年から4連敗中だった大隣をマウンドから引きずり下ろした。
天敵対策も功を奏した。試合前のミーティングでは、とにかく塁に出ることを攻略ポイントの1つに掲げていた。塁上からプレッシャーを与えることで、少しでも気分よく投げさせないこと。1回の攻撃では先頭の糸井が出塁すると、稲葉に代わって今季初昇格した杉谷の打席でバント、バスターエンドランなどを仕掛けた。最初から揺さぶりをかけ、徐々に精神的に追い込んでいった。結果的に大隣が降板する6回途中まで、走者を出した回は全て得点につなげた。思惑通りに天敵退治に成功。得点源、チャンスメークと奮闘した中田も「全員が(約束事を)できたと思う」と笑顔を見せた。
リーグ戦再開後の初白星で、ソフトバンク戦の連敗も6で止めた。「追い込まれた時の底力を感じさせてくれた」と栗山監督。稲葉離脱というショッキングな日に、チーム一丸で大きな1勝をつかんだ。【木下大輔】



