中日高木守道監督(70)が、今日26日の阪神戦(ナゴヤドーム)でドラフト1位高橋周平内野手(18=東海大甲府)を三塁手でスタメン起用すると明言した。不振の森野と好調な高橋周の比較で決断。「三振か1発ぐらいの気持ちで」と打順の6番検討も明かした。低調な打撃陣への起爆剤として期待。森野2世が森野からポジションを奪い取れるか。今夜、注目のゴングが鳴る。

 ついに高木監督が決断した。今日26日の阪神戦。スタメン三塁で高橋周を使う。不振の森野はベンチ待機。17日のオリックス戦でプロ初アーチも描いた黄金ルーキーに、虎狩りを託す。

 高木監督

 森野はタイミングも合ってないし、らしい姿が見られんからね。でも周平は試合で使ってみたいと思わせる打撃をしている。飛ばすのが魅力だし、期待を込めて出しますよ。

 高橋周の三塁スタメンは7試合あるが、森野の故障中、もしくは森野に休養を与える狙いが強いものだった。だが、今回の起用は意味が異なる。現在の実力&期待値で、森野2世が森野を上回っているとの判断だ。

 この日、ナゴヤドームでの指名練習で快音を連発した姿にほれ直した。ロングティーは自らトス役を買い、30分に及ぶ特別指導。「打撃は下をうまく使うヤツが打てるんだ」。身ぶり手ぶりで膝下の使い方を伝授した。そして「スタンドに入れろ!」と1発指令。緩いトスを次々と右翼席に放り込む規格外の打撃にうなずいた。

 高木監督

 周平も(勝負が)遅い方だけど、ボールを見とるとバットは振れん。オオヤマを張っていいから初球から狙って、三振か1発ぐらいの気持ちで打ってくれればいい。相手投手によっちゃ6番でもいい。

 最高7番の打順は6番に上げることも検討。相手先発はスタンリッジ、岩田、メッセンジャーと右左が交互に続くが、26日の内容次第では岩田先発時もスタメンを継続する。今週は勢いづいてきた阪神、そして2位巨人と続く重要な6連戦。低調が続く攻撃陣の起爆剤として、期待は大きい。

 高橋周

 監督にティーも上げてもらってありがたかった。チャンスをもらえたら、一生懸命やるだけです。

 ドラ1も表情を引き締めた。阪神戦は初先発で、巨人戦は出場自体が初めてになる。高校時代、同じ村中秀人監督の教えを受けた15歳の上の大先輩から、一気に三塁の定位置を奪い取れるか。注目の、TG6番勝負が始まる。【松井清員】