<中日3-1阪神>◇26日◇ナゴヤドーム
昔だったら手を出さなかっただろう。生まれ変わった中日堂上剛裕外野手(27)だから、打てた。「ずっと、こういうホームランを打つ練習をしてきた」。1回2死一、三塁。阪神スタンリッジの球を軸足の左足1本でかち上げた。勢い余って、後方に大きくバランスを崩すほど渾身(こんしん)の力を込めた。打球は右翼へ一直線の2号先制3ランとなった。
ゴルフなら明治の大砲打ち?
っぽいが、野球だからOK。実は覚悟のフルスイングだった。
堂上剛
今までは打率を考えて大事に打っていた。ちょっと考え方を変えて、1発もあるぞというバッターを目指してやろうと。練習でいい感じだったので、試合で打席に立ちたくて仕方なかった。
決して不調だったわけではない。シーズン途中では異例の“モデルチェンジ”のきっかけは、高木監督のひと言だった。今季1号を放った5月27日ソフトバンク戦で、打席に入る前に高木監督から「そっくり返って打て」と指示を受けた。その通り打ったら、27歳のバースデー弾。「あの言葉からも、こういう(打率重視)タイプは求められていないと思ったので」。スタメン定着ができないもどかしさも後押し。意を決してホームラン打者になった。
愛工大名電高時代に、3年間で通算46本塁打の実績を残したパワーがある。プロ入り後は、試行錯誤を重ねて確実性と勝負強さが売りのバッターになりつつあったが、原点回帰。「代打で終わりたくなかったので」。今季初の5番起用に、1発回答だ。
高木監督も“モリミチ打法”で結果を出した孝行息子を「あれは、アッパースイングじゃないよ。みんな軸足でしっかり打つことができない。そういう傾向がある。特に若い選手はね」と絶賛していた。【八反誠】



