<中日3-1阪神>◇26日◇ナゴヤドーム

 結果だけ見れば、またも「鬼門」に阻まれたことになる。守る側に有利なナゴヤドーム。打線は1回に重い、重い、3点を背負わされると、7回まで散発の3安打。内外、高低だけではない。押しては引き、引いては押す、吉見-谷繁の“三次元”を操る投球に得点の気配を消された。

 「吉見に対して、初回の3点は大きかったな。ナゴヤドームうんぬんではないけど、追いかける最初の1点がね。もっと早い回に1点入れば、違っていた」

 阪神和田豊監督(49)の言葉通り、マートンの適時打が出たのは8回だ。時すでに遅し。借金生活へ逆戻りとなった。ただ、指揮官から悲壮感は漂っていなかった。逆にこれからの戦いの方針を示すような言葉を並べた。

 「オールスターまであと19試合か。今は相手どうこうではなく、とにかく、前を向いていくだけ。反省よりも前を向く。暗くならんといくだけ」

 開幕から「反省」を糧に戦ってきた。新体制となり和田イズムが浸透するまでには時間が必要だった。そのため、勝ち試合の後でも「反省するところをきっちりと反省して、次に臨みたい」とあえて指揮官が引き締めることが多かった。

 だが、この日は自ら「反省」という言葉を封印した。7回1死一塁では、新井の遊ゴロに対し、二塁ベースカバーに入った中日荒木が落球したように見えたが、判定はアウト。これに対して和田監督は「捕球していないのでは」と退場にリスクを背負って猛抗議した。ただ、試合後は「審判は捕球したということだった」とさばさばしていた。

 打線に手ごたえを感じていることもあるだろう。前半戦最後のスパートに入ったからには、後ろは振り返らない。和田監督の口調から、そんな覚悟がうかがえた。今季4試合でいまだ未勝利、わずか3得点。依然、目の前にそびえ立つ「鬼門」に、今日も全力でぶつかる。【鈴木忠平】

 ▼虎に厚い貯金の壁

 阪神は今季8度貯金生活に挑み、勝利したのは2度だけ(4月5日ヤクルト戦と5月9日広島戦)。8度目のチャレンジも今季最短の2時間23分で敗退した。