<ウエスタン・リーグ:広島6-2阪神>◇26日◇由宇

 オレを忘れるな!

 阪神野原将志内野手(24)が広島の繰り出す“1軍投手陣”から3安打を放ち、存在感を示した。長崎日大から高校生ドラフト1巡目で入団し、早くも6年目。正念場ととらえる今季、思うように活躍できない日々が続くが、再び自身にムチを入れている。

 テーブルにある広島の投手陣を見てもらいたい。先発福井に始まってサファテ、横山、江草、そして抑えは永川勝。広島野村謙二郎監督もネット裏でその状態を見守った1軍経験豊富な投手リレーの前に、若虎軍団は敗れた。そんな中、5月22日オリックス戦(神戸第2)以来、今季2度目の3安打を放ち、光ったのが野原将だ。

 福井からは2、4回、ともに左翼へ二塁打を放った。7回にはサファテから中前打。さらに9回には永川勝の球を見極め、四球を選んだ。腰を据えた打撃内容を野原将は振り返った。

 「今日は4打席ともよかったですね。1軍のローテーション投手とか、抑えの外国人とか、そういうピッチャーから打てたのは大きいと思います。年数的にも年齢的にも結果を出さないといけない。こういうのを続けていきたい」

 高卒6年目。1軍経験は昨季の2試合のみだが、ファームではここ数年、主砲だった。しかし打率2割4分前後に止まっている打撃不振はもちろん、森田の成長などもあり、徐々に立場は苦しくなっている。自分自身もその状況は理解しており、正念場ととらえている。前日25日は休日返上で打撃練習を行うなど、懸命な姿勢が結果に出た形だ。

 「3本とも真っすぐを仕留めたのは大きいな。これまでは差し込まれる場面もあったけど、良かった。コンパクトに振ろうと話しているからな」。立石2軍打撃コーチはうなずいた。

 1軍に近いと言われながら、なかなか訪れないチャンス。心身ともいい状態を保つのは簡単ではないだろう。それでも、その機会は自らの手でもぎとるしかないのだ。