<日本ハム1-2楽天>◇26日◇東京ドーム

 4年目で待望の「プロ1号」だ!

 日本ハム杉谷拳士内野手(21)が楽天戦(東京ドーム)の6回1死から、川井の134キロ直球を左翼席へ運ぶ初本塁打をマーク。負傷退場の小谷野に代わって途中出場し、今季初安打が記念の1発になった。10年ぶり1安打敗戦のチームにあって、一瞬の輝きを放ち、存在感をアピールした。

 チーム一の元気印は、興奮を抑えて、冷静を装った。負傷退場した小谷野に代わり、2回の守備から途中出場した杉谷が、今季2試合目でプロ初アーチ。打った瞬間、本塁打を確信した。それまで無安打に抑えていた楽天川井の5球目、内角低めの直球を強振。左翼席中段へ吸い込まれる打球を「どこまで行くのかな~」と見送ったが、すぐに気持ちを引き締めた。「僕、おっちょこちょいでミスしているので…」。はしゃぎすぎるのが、玉にきず。背番号61は、いつの間にか、ちょっぴり大人になっていた。

 2日前の24日、故障した稲葉に代わって1軍に昇格した。待ちに待ったチャンス。昨季は50試合に出場したものの、今年は開幕から2軍暮らしが続いた。同世代の若手が次々と1軍に呼ばれる中、なかなか声がかからない。「理由はよく分かっている。今年は人として成長しないといけない」。1軍の試合をテレビ観戦し、来るべき日に備えてシミュレーション。陰の努力を惜しまないと、決めた。

 帝京高からテスト入団でプロ入りし、苦節4年目。昨年のプロ初安打の時と同様、両親が見守る中で放った1号ソロに「毎日、見に来てほしいですよね」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。ホームランボールは、もちろん都内の実家に飾るつもりだ。「チームの中で1人いてくれたらいいな、という選手になりたい。それを2軍で勉強してきました」。シーズン終了まで、死に物狂いで、1軍にしがみついてみせる。【中島宙恵】