<日本ハム4-5楽天>◇27日◇東京ドーム
復調を印象づける1発だった。楽天が日本ハムを下し、今季2度目の4連勝。交流戦後、12球団唯一の負けなしで、6月8日以来の貯金をつくった。4回、鉄平外野手(29)が今季1号となる先制2ラン。今季は開幕から波に乗れずベンチスタートも少なくないが、8回には右前打も放った。4連勝も大きいが、鉄平のバットに当たりが戻ってきたことも大きい。
今季初めて、ゆっくりダイヤモンドを回りながら、鉄平は忘れかけていた感触を思い出していた。「あんな感じのホームランは久々でしたね」と、しみじみ。4回無死一塁、日本ハム多田野の外寄り134キロを引っ張った。乾いた音を響かせると、打球は一直線に右翼ポール際へ。振りの鋭さが戻ったことを証明する、先制2ランとなった。8回には右前打。22日ロッテ戦以来の2安打を記録した。
昨季は打率2割2分8厘。レギュラーに定着した06年以降、最低に終わった。雪辱を期した今季だったが、開幕スタメンを外れ、4月は打率1割台に低迷。5月に入り徐々に上向いたが、今度は右肩に痛みが走った。同26日に出場選手登録抹消。はっきりした理由は不明だったが、考えられる原因が鉄平らしかった。「片手でティー打撃をやりすぎたからじゃないでしょうか」。
アーリーワーク(早出練習)が終わると、選手はいったん休憩に入る。1時間ほどして全体練習が始まるが、鉄平は休憩をあまり取らない。1人早めにグラウンドに再登場。黙々とティー打撃を繰り返す。右手1本で振ることも多く、その際に痛めたようだ。
それだけ、復調に懸けていた。6月5日に1軍に戻り、17日に内野安打2本。クリーンヒットではなかったが、むしろ自信を深めていた。「内野安打は良い証拠なんです。力を入れて振れている。そうじゃないと、打った後にバランスを崩して、すぐに一塁へ走れませんから」と明かした。22日にはクリーンヒット2本。そして、この日は本塁打を含む2安打で「こんな感じで打っていけたら勝負になる」。確実に上昇カーブを描いている。
4連勝で貯金1。すべて1点差とあって、星野監督は「こういう試合を1つ1つ勝っていくと力がつく、と思わないとしょうがない」と苦笑いだった。ただ、たとえ競り合いが続いても、今の楽天には元気な鉄平がいる。【古川真弥】



