<楽天8-4ソフトバンク>◇6月30日◇Kスタ宮城

 ソフトバンクが3連敗で09年5月19日以来となる5位に転落した。投打ともさっぱりの負けっぷりだ。秋山幸二監督(50)は腰痛が小康状態になって喜んだのもつかの間、快方に向かわないチームに今度は頭が痛くなりそうだ。「反撃がもう少し早くつながってこないと」。3カ月連続の負け越し。2度借金1まで減らしながら、2週間ぶりに借金4に逆戻りした。

 6月のチーム防御率2・39はリーグ1位で、同打率2割1分2厘がワースト。先発新垣が4回途中4失点と崩れた時点で、データ上は黒星接近の警告音を発していた。応援団の「気合を入れろ!

 ホークス」というかけ声もむなしく、8回裏1死満塁では、右翼手長谷川が枡田の打球を後逸。致命的な4点を献上しては勝てるはずがない。

 ただし、6月28日オリックス戦から続いた連続無得点は秋山体制ワーストタイの24イニングでストップ。完封負け寸前の9回だ。120球に達したヒメネスから5連打で4点を奪った。敗戦の中、小久保は枯れた声を張り上げた。

 「明日につながるぜ!

 明日から7月。勝負の3カ月や。前を向いて!」

 なぜか一部、お笑い芸人スギちゃん風で、口元には笑みも。流れを変えたい。最終回の反撃を、主将としてプラス思考でとらえた。

 秋山監督も「明日は最初からだ」と9回の攻撃を評価した。連続日本一へ、開幕当初から正念場と捉えてきた3カ月間が始まる。【押谷謙爾】