<楽天8-4ソフトバンク>◇6月30日◇Kスタ宮城

 また、鉄平が打った!

 楽天はソフトバンクに連勝し、リーグ戦再開後、3カード連続の勝ち越しを決めた。序盤でリードを広げた立役者が鉄平外野手(29)だ。2回に先制打。4回には2点打を放ち、2安打3打点と活躍した。今季1号本塁打を放った6月27日の巨人戦から4試合連続安打を継続。首位打者に輝いた3年前の打撃が戻りつつある。

 技あり打も、力感あふれる引っ張りも、鉄平らしかった。まずは2回。2死一、三塁で、ソフトバンク新垣の「ボール気味だった」スライダーを拾った。中前に運ぶ先制打を放った。次は1-0の4回。2死二、三塁で「みんなが回してくれた追加点のチャンス」と気合十分、再び新垣から、今度は浮いた直球をたたいた。痛烈な当たりで右前に抜ける2点打となった。

 どちらの安打も、復調を物語っていた。鉄平の打撃は、基本的には「変化球待ちの直球対応」。理由を、こう説明する。

 鉄平

 僕は(変化球を待ちながら)直球を打つのは苦手ではありません。反対に、直球を待ちながら変化球を打とうとすると、形を崩されるんです。

 先制打は2ボール1ストライクからの低めのボール球。追い込まれる前でも打ちに行き、仕留められたのは、スタイルを貫けた証拠だ。一方、4回は146キロに力負けしなかった。「待ち」とは違う球種にも対応した。4試合連続安打で、一時は1割台に低迷した打率を2割8分1厘まで上げた。

 久しぶりに1人でお立ち台に呼ばれ「変な気分」とおどけた。ファンの根強い人気に笑顔で応えたが、ベンチ裏では反省を忘れなかった。「徐々に思い描くスイングができてきた」と手応えはあるが、「4回は初球をとらえないとダメ」と初球ファウルだったことを自ら指摘した。「第3打席(二ゴロ)、第4打席(空振り三振)は去年のVTRみたいな凡打だった。精神面、技術面で、2打席目までと何が違うのか確認したい」と気を引き締め直した。ただ、絶不調に陥った昨季の二の舞いは、もうない。誰もが、そう信じる2安打だった。【古川真弥】