<ヤクルト4-6阪神>◇6月30日◇神宮

 阪神秋山拓巳投手(21)が、苦しみながら10年9月20日巨人戦(甲子園)以来、649日ぶりの勝ち星を手に入れた。

 満面の笑みで久々の勝利を味わうことはできなかった。今季初登板初先発。初回に鳥谷の3号ソロで援護されたが、その裏同点に追いつかれた。3点リードの3回は、2死からバレンティン、松井淳に本塁打され、再び同点に追い付かれた。5回に鳥谷の犠飛で勝ち越し、その裏をしのいで勝利投手の権利を手に降板。5回を101球、8安打4失点。救援陣の無失点リレーで勝つには勝ったが、納得できるわけもなかった。

 秋山

 今日は野手の方のおかげです。内容が内容ですし(勝ち星も)喜べません。チャンスをものにできませんでした。

 口を突くのは反省の言葉ばかり。藤川に続き、前日には福原が腰を痛め離脱。救援陣の厳しい状況もよく分かっているだけに、先発として少しでも長いイニングを投げたかった。ベンチに戻ってからは「早く降りて申し訳ない」と、必死で味方の応援をした。

 ルーキーイヤーに4勝した右腕も、2年目の昨季は登板2試合に終わった。巻き返しを期し、オフはオーストラリアのウインターリーグに参加。自主トレでは、和田監督が来ると知るやブルペン入りしてアピール。ウエスタン・リーグで好成績を残しながらチャンスを待っていた。

 藪投手コーチは「初登板ということを差し引いて、5回まで投げたことで合格かな。ただ、課題はあります」と話した。ローテーションの関係もあり、今日1日に出場選手登録を抹消される可能性が高いが、夏場の連戦でチャンスはありそうだ。秋山は「(次回があれば)今日の分もしっかり投げないと」と表情を引き締めた。大器の真価が問われるのは、これからだ。【高垣誠】