阪神藤川球児投手(32)が球宴で新たな「収穫」を得た。22日は選手チャーター機で岩手入りし、今日23日の第3戦に備えた。8度目の球宴でも進化するためのヒントを探る。グラウンドではヤクルト・バーネットに積極的に話しかけていた。藤川は「カットボール(の握り)を教えてもらった。自分から聞いた」と明かす。実戦で積極的に用いないが、長年、習得しようと試行錯誤する球種だ。操れればさらに安定感を増すだけに貪欲になる。「球宴の顔」として若手から教えを請われる立場だが、学ぶ姿勢も持ち合わせる。

 バースデー登板だった前日21日は9回に登板して2奪三振など、3者凡退の無失点投球を披露した。「膝の調子が悪い」と話すなど、まだ6月に痛めた右膝を案じるが、少しずつ状態は上がっている。23日も試合展開次第では登板する可能性もある。「わんこそばを食べないと。岩手は初めてだよ」と笑う。リラックスした表情が充実の証しだ。