<イースタン・リーグ:楽天9-3日本ハム>◇19日◇南三陸

 試合後の第一声が、苦しい胸の内を物語っていた。「話す気にもなれない…」。苦笑いしたが、目は笑っていない。2軍で再調整中の日本ハム斎藤佑樹投手(24)が、イースタン・リーグの楽天戦に先発し、5回を投げて毎回の7安打で6失点(自責は2)。2軍落ちしてから3度目の登板でも納得のいく結果を出せず、1軍再昇格はまたもや見送られることが濃厚となった。

 走者を出してから、粘れない。1回に2連打であっさり1点を先制されると、2回は2死一、二塁から走者一掃の二塁打。5回も押し出し四球などで3点を失った。傾斜のない不慣れなマウンドに、味方の失策など不運もあったが「言い訳にはできない。そこを守りきるのが投手の仕事ですから。体がうまく動かなかった。残念です」と自分自身にダメ出しした。

 結果も、内容も、1軍昇格には見合わない。五十嵐2軍監督は「個人的には追試っていう感じかな」と即答。“追々試”は25、26日ヤクルト2連戦(鎌ケ谷)のどちらかとみられる。2軍でもがく右腕に今、必要なのは、じっくりと課題に向き合う時間なのかもしれない。【中島宙恵】