<巨人4-3広島>19日◇東京ドーム

 堂林よ、ここが正念場だ!

 広島が痛恨の逆転負けで3連敗を喫した。3点を先行しながら5回に堂林翔太内野手(21)の2失策から追い付かれ、最後はミコライオがサヨナラ被弾。巨人戦は6連敗で、7月14日以来の借金「2」となった。堂林は両リーグワースト25失策だが、チームもここからが踏ん張りどころ。21日からの本拠地6連戦で出直しだ。

 じっと前を見据えたまま、堂林は誰とも視線を交えず帰りのバスに向かって歩いた。痛恨のミスで、優位に進めていた試合の流れを止めてしまった。「僕のミスです」。21歳は責任を背負い込んだ。

 滑り出しは最高だった。1回、巨人宮国の立ち上がりを攻め、2死満塁で堂林が打席に入った。その初球が暴投で1点を先制。さらに三遊間を破るタイムリーヒットを放ち2点目を挙げた。「しっかり踏み込んでいいスイングができた」と喜んだが、2点リードの5回に落とし穴が待っていた。

 1死から長野の三ゴロがグラブに収まず、大きくはじく。このミスで出塁を許すと、2死二塁から、今度は坂本の三塁線の打球を止められずタイムリーエラー。今井はこの後、高橋由にも適時打され同点に追い付かれてしまった。そして9回、ミコライオがサヨナラ被弾。まさに堂林の2失策から悲劇に導かれた。野村監督も厳しい表情で振り返った。

 「ミスで足を引っ張って、あそこで流れが向こうに行ってしまった」

 堂林には同点の8回2死満塁で、汚名返上の機会が巡ってきた。しかし、巨人田原の前に右飛に終わった。「取り返したい気持ちはありましたが…」と唇をかむ。指揮官も「期待して使っている選手だから、取り返してほしかった」と残念がった。

 だが、うつむいている暇はない。両リーグ最多25失策の課題を解消するため、高野手チーフコーチは若武者に奮起をうながした。「思い切りの良さがなくなっている。もっと気迫を出すというか。ミスを引きずるような選手なら最初から使っていない。本当のレギュラーになるためには、これに打ち勝っていかないと。練習するしかない」。

 3連敗で7月14日以来の借金「2」となったチームにとっても、これからが踏ん張りどころ。選手会長の東出が言った。「まだまだこういう戦いが続く」。苦しみに打ち勝ってこそ、歓喜のときは来る。【高垣誠】