<阪神2-3中日>◇21日◇甲子園
ノーモア2012!
阪神和田豊監督(50)が巨人に10個の借金をつくった今季を振り返り、巻き返しを誓った。この日もバッテリーが踏ん張りきれず、中日に逆転負け。明日23日にもクライマックスシリーズ(CS)出場の可能性が完全消滅する。中村GMらフロントは来季のチームづくりに着手しているが、もう今年みたいな戦いは許されない。
今季、何度も目にしてきた光景だった。6回までノーヒットと完璧な投球を続けていた岩田が2点リードの7回、突然乱れた。荒木、和田に連続四球とバッテリーミス(暴投)も絡んで一、三塁のピンチ。ここで4番ブランコに逆転3ランを浴びた。大記録か…と予感させた好投が一瞬で崩れ去った。
「完投しようかという内容だったけどね。あそこまでは攻めていけていたけど、あの回はかわそう、かわそうとなっていた」
本塁打だけは避けたい場面での被弾。相手打線を抑えながらも勝負どころで痛打を食らう。何度も繰り返してきた敗戦パターン。和田監督はブランコに被弾したシーンに今季の大きな敗因を見て取った。
「投手だけでなく、バッテリーとの共同作業なんだけど、今シーズンを振り返ると、ここで1発食らったらあかんというところでの1発がどうにも多い。これをどうにかしていかないと、今日みたいな接戦を落としてしまう」
指揮官はバッテリーの共同責任だと指摘した。開幕当初から抱えていた捕手への不安…。くしくも巨人が優勝を決めた夜、来季への課題が鮮明すぎるほど浮き彫りになった。
就任1年目、指揮官は特にライバル巨人戦には並々ならぬ執念を燃やした。最初のカードこそ勝ち越したが、その後はチームとして機能し始めた巨人に圧倒されていった。
この日まで、本塁打は相手の88本に対し52本。打率は2割5分8厘に対し2割3分8厘。空中戦のみならず、主力にバントさせるなど「1点」にこだわった巨人に走力、守備力でも質の違いを見せつけられた。5勝15敗4分けという屈辱の数字が残った。
「我々の対戦成績が1つの要因でもあり、特に東京ドームで1勝しかできない屈辱のシーズンでした。この差を埋めるべく、いま1度、打倒巨人を胸に、前に進みます」
敗戦の数分後、巨人が優勝した。和田監督はあらためて誓った。打倒巨人-。そのためには、31ゲームという数字に表れた、あまりに大きな差を埋めなければならない。【鈴木忠平】



