阪神鄭凱文投手(24)が来季戦力構想から外れていることが25日、分かった。来日4年目の今季は1軍10試合登板で防御率2・45。分厚い外国人枠と戦いながら数少ないチャンスで奮闘していたが、1軍定着には失敗していた。まだ24歳と若いだけに、日本や母国・台湾、米国などで新天地を探すことになりそうだ。

 潜在能力の高さは誰もが認めている。08年北京五輪、09年WBCでも台湾代表メンバー入り。日本ハム斎藤らと同年代で「台湾の佑ちゃん」と言われる存在だった。09年2月沖縄キャンプ中の入団テストに合格し、同年にプロ初勝利を記録。ただ10年以降はマートン、ブラゼル、スタンリッジ、メッセンジャーの外国人4選手が高い壁となり、外国人枠の関係もあって1軍登板機会が激減していた。

 10年秋に上手投げから横手投げに転向。11年はウエスタン・リーグ22試合で5勝1敗1セーブ、防御率1・72でリーグ最優秀防御率、最高勝率の2冠を達成した。今季は1軍の接戦で中継ぎ登板するケースもあったが、猛アピールとはならなかった。4年間の虎生活を糧に、再起の道を歩む。