<西武0-4ロッテ>◇1日◇西武ドーム

 ロッテ角中勝也外野手(25)が猛打賞で80日ぶりの首位打者に躍り出た。試合後、角中を囲む報道陣に佐藤内野守備走塁コーチが「首位打者のお通りだ!」と、おどけた。だが当の本人は「まだ6試合ありますから」と冷静な姿勢を貫いた。

 西武中島を2厘差で追う中での“直接対決”。左脇腹痛で欠場するライバルを尻目に打ちまくる。初回に左腕菊池からセンター右への先制2点適時二塁打。3回も菊池の足元を襲い、5回も左腕松永から中前へはじき返し、3打席連続適時打で全得点となる4打点を挙げた。打率3割1分4厘に上昇させ、逆に中島に2厘差つけた。

 明確な目標設定を置いている。「3連戦で4安打。3の1にプラス1本打てれば」。今夏、人生で2冊目という野球関連の本を買った。「落合(博満)さんの『采配』という本です。数字を追いかけると苦しくなるということが書いてあって、なるほどなと」。だから、変動する打率よりも積み重ねる安打数に意識を置く。この西武2連戦で言えば3安打がノルマ。「明日4タコでも8の3だから良いんです」。欲のなさが自然体な打撃を生む。

 4打席目は無死一、二塁で惜しくも遊直。打率を落とさないために犠打という選択肢もあったが「自分の場合、バントの成功率と打率はあまり変わらないので」とスタイルを貫いた。今日2日付の新聞には角中の名前が打撃成績のトップに来る。「何か1つでもいいからトップに立ちたい。首位打者ならいいですね」。独立リーグ出身初の快挙へ、角中が夢をかなえる。【広重竜太郎】