<ヤクルト5-0巨人>◇1日◇神宮

 6回からマウンドに立った巨人沢村拓一投手(24)が3回7安打3失点。CS登板に向けて、不安を露呈した。6回1死、バレンティンに高め149キロのボール球を大根切りで左前打にされると、畠山、川端にも直球を狙い打ちされた。あっという間に3連打を浴び、2失点。続く2イニングも2安打ずつ。原監督は「簡単に打たれすぎだね」と、残念そうに振り返った。

 CSの先発枠は4。内海、杉内、ホールトンは不動のトリオ。残り1枠を宮国らと争う。先発以外でもロングリリーフでの起用も考えられ、この日はまさに、救援テストだった。ただ、川口投手総合コーチは「この感じでは使えないね」と、現状では厳しいと話す。「全体的にシュート回転している」と、フォームに修正の余地を指摘する。

 沢村本人も「打たれすぎです。大事な試合で使っていただいているのに、恥ずかしい」と、もどかしそうに言う。原監督は「まだ時間はある。調整が必要な選手は何人かいる。まだシーズンは長いからね」と奮起を期待した。昨年は200イニング登板し、今季も164回2/3。貢献度は高いだけに、CSまでに復調が求められる。ここが正念場だ。【金子航】