鯉のプリンスが感謝を込めて目標に挑む。広島堂林翔太内野手(21)が1日、マツダスタジアムで休日返上の練習を行った。アドバイスを受けた野村謙二郎監督(46)今季限りで引退する石井琢朗内野手(42)、ヤクルト宮本慎也内野手(41)への感謝を込めて、144試合全試合出場の達成を誓った。残り5試合。全力でバットを振り抜くつもりだ。

 プロ3年目は実り多い1年になった。堂林が最も誇れる記録が間近に迫っている。チームで唯一となる144試合全試合出場まで残り5試合だ。

 「あと5試合という実感が…。まだ試合がありそうな気がする」

 心地よい緊張感は保っている。打率2割4分1厘、12本塁打、42打点。成績以上に貴重な経験を積んできたという自負がある。練習休日となったこの日も、マツダスタジアムに姿を現して体を動かした。

 感謝をするのは名球会の3人だ。貴重なアドバイスを受けたという。野村監督から9月30日の試合前の練習で気持ち、打撃面などで指導を受けた。

 「下を向くな。打てないこともある。前を向いてやっていこう。声を出して引っ張っていこう」。打撃不振になっても我慢して起用してくれた指揮官の言葉に勇気がよみがえった。

 2人目は石井。三塁特守でも直接指導を受けることが多かった。言葉では語り尽くせないほど感謝する。9月30日の引退試合は三遊間でコンビを組んだ。「緊張感がありました。ああいうのを見て自分も!

 と思いました」と目を輝かせる。

 最後はヤクルト宮本だ。CS進出への直接対決となった9月17日からのヤクルト3連戦中に「途中交代はよくない」と一流へのアドバイスを受けた。堂林は、守備固めからよく交代させられたことを指摘された。信用を得るために、フル出場の大切さを学んだ。

 体重は81キロをキープして大きなケガもない。それでも「8月は特に打てなくてつらかった」と悔しい思いを忘れてはいない。間近に迫った1軍全試合出場で学んだものは計り知れない。この3人に加えて多くの人に支えられた分を、全試合出場と来季以降の飛躍で恩返しする。【中牟田康】