<巨人2-1DeNA>7日◇東京ドーム

 欠場の阿部慎之助捕手(33)は、首位打者と打点王の2冠が確実。打率3割4分は両リーグを通じて、捕手として歴代最高打率だ。

 巨人阿部が「球界最高捕手」の称号を手に入れた。91年にヤクルト古田がマークした打率3割3分9厘8毛を21年ぶりに塗り替え、打率3割4分で首位打者を確実にした。144試合の長丁場で文句なしの数字をたたき出し「これで孫の代まで名前が残るね」と、ニヤリと笑った。

 大記録は試合前に決定した。「首脳陣の方々にいろいろと配慮していただいて感謝しています」と、ベンチで戦況を見守った。1打席でも立って、仮に無安打に終わった場合や4打数1安打でも届かない状況だけに、原監督も「『捕手最高打率』というものを144試合の中で築き上げた。球団の歴史であり、慎之助の大きな歴史の中で1打席で壊すようなことはできませんでした」と胸の内を明かした。

 感情ではなく頭でプレーした成果が、プロ入り11年間もタイトルとは無縁だった男を首位打者、打点王の2冠をほぼ確定にまで押し上げた。9月16日阪神戦の4打席目、3打数3安打で打席に入り、1ボールからの2球目に強引に手を出した。二飛に倒れたシーンを後日振り返り、「内角の厳しいコースにきたから、カッとしてしまった。これだと今までと変わらないんだよね」と猛省した。

 捕手として守備にかかる負担が大きいため、打席で集中力を欠く悪癖を改善した。そうなれば長所だけが、より引き立つ。47三振、69四球と、四球数が三振数を上回っているのも現時点では阪神鳥谷と2人だけ。「よく頑張ったんじゃないかな」と、本人も納得の成績で金字塔を打ちたてた。【為田聡史】

 ▼阿部は打率3割4分、104打点で2冠確実。捕手の首位打者は65年野村(南海)91年古田(ヤクルト)に次いで3人目、捕手の打点王は野村(7度)に次いで2人目。捕手のシーズン打率3傑を出すと、(1)12年阿部(巨人)・3404(2)91年古田(ヤクルト)・3398(3)04年城島(ダイエー)・338。古田を6毛抜き、捕手の最高打率。