<フェニックス・リーグ:ヤクルト0-1阪神>◇13日◇日向
これがCSやったらええのになあ、ホンマ…。みやざきフェニックス・リーグのヤクルト戦で、期待の若トラが躍動した。試合を決めたのはドラフト1位ルーキー・伊藤隼太外野手(23=慶大)だ。7回に決勝1号ソロ。今季1軍で結果を出した伊藤隼、来年は打の柱を目指せ!
「チーム合流即」の一打だった。9日最終戦まで1軍にいた伊藤隼は12日夜に宮崎入りし、これが同リーグ初戦。その3打席目で貴重な一撃を放った。ファウルで粘ったフルカウントからの8球目。甘く入った左腕太田のストレートを捉えた。打球は右翼席で弾む決勝1号ソロとなった。
「あの打席は追い込まれてから粘れましたね。ファウルになったのも甘い球でしたけど。9回(の右飛)も打ち損じでした。でも左投手から打てたのは収穫だったと思います。これからも頑張りたいです」
「即戦力」の鳴り物入りで入団しながらシーズンの多くを2軍でおくるなど苦悩した1年目。公式戦を終え、新たなステージに入った伊藤隼は穏やかな表情になっていた。
この結果に前日「長打が欲しいね」と注文を出していた吉竹2軍監督も笑顔を浮かべた。「こういう展開で1発が出るのは大きいよね。甘い球だったけどうまくさばけたな。左腕からというのも大きい。右投手の方が体が開くのかもしれないな。とにかく、こういう結果をキッカケによくなっていくと思うよ」。
「金本引退試合」だった9日、試合に出る準備を行いながら、その場にいることを「光栄です」と話していた伊藤隼。だがその“資格”はあった。あるセ・リーグ球団の首脳は「最後に2軍から上がってきたときは以前と見違えるようによくなっていた。来季は十分、使える存在になるだろう」と警戒を深めている。実際、9日のゲームでもきっちり1安打を放った。
「不器用。なんでも慣れるまでに結構、時間がかかるんです」。1軍に同行した春季宜野座キャンプで漏らした。その言葉どおり、1年目の爆発はかなわなかったが、再出発の来季はかなり楽しみだ。



