エッ、電撃残留要請!

 オリックス森脇浩司監督(52)が、国内FA取得見込みの寺原隼人投手(29)に残留を求めたことが16日、分かった。秋季練習2日目のグラウンド上でいきなり悩める右腕に、自分の熱意をぶつけた。対話重視を打ち出した新指揮官は、残留交渉でも真っ向勝負だ。

 森脇新監督の動きは、素早かった。監督2日目の秋季練習。センターから一塁ベンチに下がってきた寺原に歩み寄った。故障者特例措置によって国内FA権を取得見込みのローテーション右腕に、いきなり「青空残留要請」を行った。

 森脇監督

 寺原は、僕がダイエーでコーチをしている時に入ってきた選手(01年ドラフト1巡目)。縁が深い。監督だからではなく、オリックスの一員として考えて、チームの核になる選手。来年は、大車輪でやってほしいと思っている。

 そんな寺原に対する思いを直接、ぶつけた。新監督直々に残留を期待された寺原は「これも縁だからと言われました」と話した。

 対話路線の真骨頂だ。前日15日に監督初仕事をスタート。選手とのコミュニケーションの必要性を強く訴えた。この日も次々と選手たちに声をかけて、状況を確認。その信念にかかれば、国内FA権という特別な事情を持っている寺原も例外ではなかった。間髪入れず、飾ることなく、ストレートに熱意を伝えた形だ。

 もちろん、押しつけるつもりはない。森脇監督は「権利は本人が頑張ってきた証し。それは周囲の人と相談して決めればいいと思う」とも口にした。プロフェッショナルとしての寺原の決断は尊重する構えだ。

 20日から1泊2日の弾丸ツアーで宮崎で行われているフェニックス・リーグを視察することも決定。2軍との意思疎通を図る考えだ。対話を重視する新指揮官が、激しく動きだした。

 ◆寺原の現状

 故障者特例措置によって、クライマックスシリーズ終了後に国内FA権を取得する見込み。オリックスは、シーズン中に最初の残留要請を行っている。他球団では、古巣ソフトバンクが興味を示している。また阪神も寺原の動向を見守っている。