虎将が非情になる!

 阪神は17日、西宮市の甲子園球場で全体ミーティングを行った。球団首脳や監督、コーチ、選手が顔を合わせ、来季の巻き返しを確認した。和田豊監督(50)は11月1日から高知・安芸で行う秋季キャンプで、紅白戦など実戦形式の練習を増やすことを明言。当初の参加メンバーは増えるかわりに、結果を残せなかった選手を強制送還する方針を打ち出した。

 指揮官が「情」を捨てる。秋季練習開始を翌日に控え、甲子園で行われたコーチ会議と全体ミーティング。就任2年目のシーズンが事実上、始まった。3年連続のBクラスだけは許されない。和田監督は自らの決意を、鮮明に表した。

 「いろんなポジションで競争が勃発してくる。若い世代を底上げする中で、ゲーム内の競争で勝ち残っていくことが、秋季キャンプから始まる」

 11月1日から高知・安芸キャンプで本格的に秋の鍛錬がスタートする。若手選手を集め、基本練習の繰り返しとなるのが、例年の風景。しかし今年は違う。第1クールの早ければ初日から、紅白戦などの実戦形式を実施する。第2クールまで、選手の技量を発揮する場を与え、水谷チーフ打撃コーチら新任の指導者にじっくりと見てもらう。

 問題はここからだ。キャンプ地に集めた若虎たちも、結果が出なければ遠慮なく、大阪に強制送還する。のんびりムードが漂う秋季キャンプが一転して、サバイバルの舞台になる。

 「ここ何年か少数精鋭がほとんどだった。試合をするとなると、最低でも2チーム分はいかないと。ただ(練習を)やらないといけない時には数が多い。1、2クールはゲームをして、(大阪に)帰す選手が出てくる」

 昨年は28人、2年前は22人。秋季キャンプは若手の少数精鋭で臨んできた。今年は実戦形式を行うため、40人以上という倍近い人数を送り込む見通し。その上で、アピールに成功した選手だけが、第3クールからの強化練習に進めるという流れだ。

 「チームは7シーズン勝てていない。選手たちも成績が上がらず、そこらへんを建て直さないといけない」

 今季は主力を信じて待つ采配が裏目となり、成績不振から抜け出せなかった。金本、城島という大きな看板選手が現役を引退。世代交代が課題の中、指揮官は非情になる道を選んだ。激しい競争社会を演出し、組織を強化する考えだ。