CSファイナルステージで敗退したソフトバンクが20日、札幌から福岡に戻った。現役引退する小久保裕紀内野手(41)は涙の胴上げから一夜明けて穏やかな表情。秋山政権1年目から主将の座を務めてきたが、後継者として内川聖一外野手(30)を“指名”した。
小久保が主将のバトンを託したいのは誰か。少し考えて「これは秋山監督が決めることだけど」としながらも、答えは出たようだ。「(松中)信彦は来年一塁手をやるみたいだし、それどころじゃないやろうね。とすると、やっぱり(内川)聖一かな。俺とは次元が違うすごい右打者。今も若手を引っ張ってるけど、これからはチーム全体を見るような立場になってほしい」と期待を込めた。
小久保は巨人に移籍した06年にも主将を経験。内川も横浜からの移籍だけに、境遇は重なる。「俺も外様だったけど、好きなようにやらせてもらった。彼も遠慮なくやってほしい。たまには信彦らに相談しながらやればいいと思う」。09年に秋山ホークスの初代主将に就任後、時には言葉で、時には態度でナインを引っ張ってきた。
内川は9月に右手薬指を骨折しながら5年連続の打率3割を達成。CSファイナルステージ第2戦では、適時失策が敗戦につながり涙を浮かべた。小久保はその光景を思い出し「生涯忘れられない落球だったはず。苦しんで3割を打ったし、あいつにとっていろんな経験をした1年と思う。それを今後に生かしてほしい」とエールを送った。
19年間の現役生活にピリオドを打ち、当面は自叙伝の執筆活動に専念する。「原稿用紙300枚もある。結構大変。でも人生の折り返し地点で、振り返る機会があるのはいいこと。今までは前しか見てなかったから」。日本一奪回の目標を後輩に託す。内川に、その先頭に立ってもらいたいと考えている。【大池和幸】



