<フェニックス・リーグ:斗山4-2阪神>◇20日◇アイビー

 ほんまもんや!

 みやざきフェニックス・リーグの斗山戦で、阪神のドラフト1位伊藤隼太外野手(23=慶応大)が2試合連続となる場外弾を放った。2軍首脳陣もうなる完璧な一打。6試合連続で中堅に就き、来季の1軍レギュラー争いに準備を整えている。

 落ち葉が舞った。伊藤隼が完璧に捉えた打球は100メートル先の右翼フェンスを軽々越え、推定130メートル先の場外に植えられた木に直撃した。2試合連続の場外弾をぶち込んだ。3点を追う5回。2ボールからの3球目、右腕が投じた内角の直球に反応した。下半身がどっしりと座り、軸回転で打球を捉えた。

 「打ち損じなく、甘い球を打てたのはよかった。手応えはあります」

 これでフェニックス・リーグ6試合で24打数7安打、3本塁打。苦しんだシーズンがうそのように、打ちまくっている。連日二人三脚で指導を続ける河村2軍打撃コーチも「理にかなった打ち方だった。完璧だったね。今日は足を使えって言ったんだよ。手と足だね。僕もうれしいよ」と大絶賛だ。

 長打の打てる外野手となれば、首脳陣の期待も高まる。本職は右翼だが、1軍首脳陣からの要望で、フェニックス・リーグではここまで6試合すべてで中堅を守っている。来季の1軍は、左翼マートンが既定路線。右翼には新外国人か、獲得を目指す福留が就く見込みで、残る枠は中堅のみとなる。今季中盤から中堅に収まった大和とのレギュラー争いを期待されるまでに、急成長。伊藤隼も「外野だったらどこでも守れなくてはいけない。(中堅は)視野を広くもてる」と気合十分だ。

 守備ではスローイング、打撃では左腕対策、変化球対応など課題もある。平田2軍監督は「左腕、変化球はこれからだな。(相手投手に)左が来てくれればいいな」と成長の機会と位置づける。この覚醒は本物か。ドラ1ルーキーから目が離せない。【池本泰尚】