日本シリーズ第1戦(27日・東京ドーム)での先発が予想される日本ハム吉川光夫投手(24)は26日、決戦へ向けて固く口を閉ざした。レギュラーシーズンとは違い予告先発ではないため、この日、第2戦の先発が有力な武田勝と一緒にブルペン入り。それぞれ30球を投げ込むなど“煙幕”を張り「マウンドに立ってみないと分からない。僕が普段通りに上がれるかどうか。勝った負けたは関係なく、僕自身がしっかり投げられるかどうかが大事」と、最後まで今日27日の登板については明かさなかった。

 巨人打線に、苦手意識はない。今年の交流戦では村田、寺内、加治前と右打者3人に安打を許したが、7回1失点で勝利投手になった。球宴第2戦(7月21日・松山)では同学年の坂本に直球を本塁打されたが「そりゃあ、オールスターだからですよ」と笑い飛ばす。「力勝負の真ん中勝負で、打たれるべくして打たれた。僕に力がなかったから。シリーズでは、当然、抑える投球をするまでです」と、負けん気は人一倍。球宴明けの後半戦から、ぐっと安定感が増しただけに、今回の対決は注目だ。

 日本シリーズのマウンドは、ルーキー時代の07年以来となる。「投げたイニングよりも四死球が多かった」と自嘲気味に振り返ったように、雰囲気に飲まれてしまった初めての大舞台。エース級の役割を期待される今年の日本シリーズでは、挫折も味わったプロ6年の成長の軌跡を、しっかりと結果で示してみせる。【中島宙恵】