<コナミ日本シリーズ2012:巨人4-3日本ハム>◇第6戦◇3日◇東京ドーム
日本ハム中田翔内野手(23)はネクストバッターズサークルで、敗戦の瞬間を見届けた。涙はない。「すごく悔しい。まだまだ、終わりたくなかった。栗山監督を胴上げしたかった。自分がもうちょっと打っていれば、違う結果になったんじゃないかなと思う」。巨人の胴上げをしっかりと目に焼き付けた。
バットで観衆を沸かせたのは6回だ。2死一、三塁。巨人沢村の初球、真ん中低めの144キロ直球を芯で捉えた。どよめきと歓声が入り交じる中、打球は左翼席中段に吸い込まれた。シリーズ初打点、初本塁打は試合を振り出しに戻す同点3ラン。4番として成長した証しを、ド派手な放物線で示したものの「負けてしまっては意味がない」と悔しさをかみ殺した。
10月28日の第2戦で死球を受けた左手は手首を返すと痛みが走る。打撲と診断されているが、骨に異常がないか、もう1度確認するため、週明けにも再検査を受ける。結果次第では16、18日の「侍ジャパン」とキューバとの国際親善試合への出場を、辞退する可能性も出てきた。
今季の全試合に4番でスタメン出場した。「使ってもらって、ありがたいの一言。ずっと試合に出る大変さ、難しさを肌で感じた」という激闘の1年は、終わった。WBCが行われる来年は“世界”を見据えて戦う1年になりそうだ。「この悔しさは絶対に忘れない。必ず、やり返したい。(来年は)この悔しさを、1試合1試合にぶつけていけたら」。ほろ苦い思いは、きっと一流への糧となる。【中島宙恵】
▼日本ハムは2勝4敗でV逸。06年に日本一になった後は、07、09、12年と3度続けて敗退となった。今シリーズは東京ドームで3連敗。06年以降、日本ハムは札幌ドームでは7勝4敗も、DHが使えない敵地で06年●○、07年●●●、09年●○●、12年●●●。敵地で2勝9敗と苦戦してV逸が続いている。
▼中田が6回にシリーズ初本塁打となる同点3ラン。シリーズで走者を置いた場面の中田は、09年三振、12年遊ゴ、三振、死球、四球、遊飛、四球、遊ゴ、三振、捕邪、左本。走者を置いて通算11打席目で初安打だった。中田は89年4月22日生まれで、平成生まれの選手がシリーズで本塁打を打ったのは初。




