中日高木守道監督(71)が5日、昨年のドラフト1位高橋周平内野手(18)にレギュラー奪取指令を出した。飛躍を期待する若手野手10人と、秋季北谷キャンプに備えて沖縄入り。2年目高橋の大化けへの期待度は群を抜いている。今キャンプで定位置確保へ下地をつくり、森野や外国人らと内なる競争を制して大ブレークせよ!

 今日6日から始まる秋季キャンプに備え、選ばれし野手の若竜10人が沖縄に入った。高木監督が最重要の強化指定選手に指名したのが高橋周だった。来季のレギュラーどりについて「それだけ期待しとる選手なんだ」ときっぱり。「練習ではできとる。でもゲームで力を出せるようにせなあかん」と、強い口調で厳命した。

 ポジションは三塁か一塁。三塁ならVS森野、一塁なら去就未定のVSブランコ、またはVS新外国人、さらにVS山崎の構図で、ハードルは高い。巨人に10・5ゲーム差も離され3連覇を逃した監督には、世代交代を成功させなければ「来年も巨人の上はいけない」思いがある。チームを変える起爆剤に高橋を据える。

 新人年は開幕1軍を果たして2本塁打も放った。だが5度の降格など1軍の壁に阻まれ、CSは戦力になれなかった。監督は「受け身の形で投手に差し込まれとる。初球からいく打撃をせんと」と積極打法への切り替えを指令。「ぶっ倒れるんじゃないか」と予告するハード練習で五体を鍛え、夜のミーティングでは野球脳も徹底的に鍛える。

 さらに「外野でもやれんかと思っとる。無理で終わっちゃいかん」と右翼プランも示した。あり余る期待に高橋も「僕はやれと言われたものをいくらでもやる。ぶっ倒れるまでやります」と気合十分。周平の挑戦第2章が、守道竜の命運を握る。【松井清員】