ツインズからFAとなり、阪神入りが決定的となっていた西岡剛内野手(28)が5日、古巣ロッテと初交渉し「気持ちが変わりました」と注目発言した。阪神中村勝広GM(63)は「弱ったな」と話し、7日に南信男球団社長(57)と緊急対策会議を行うことを予告。詰めの作業を誤らないよう最善を尽くす方針を示した。よもや入団がひっくり返ることはないでしょうが、ちょっと心配…。

 阪神中村GMは「弱ったね」と顔をしかめた。滞在中の高知・安芸に、西岡がロッテと初交渉した知らせが届いた。内容は、西岡が「(会う前と)気持ちが変わりました。(ロッテを)断る理由がありません」と話したというもの。すでに阪神入団は決定的となっており、この日の西岡発言は古巣に配慮したものとも解釈できる。それでも中村GMは、詰めを誤らないため、7日に南球団社長と緊急対策トップ会談を行うことを明かした。

 中村GM

 それ(阪神の交渉)までに社長がこちらに来られるから、策を練りたいと思います。

 阪神は西岡がFAとなってから、水面下で獲得へ向けた動きを進めてきた。西岡は二塁か遊撃での出場を希望していることも把握しており、二塁を確約する準備を進めている。センターラインは強化ポイント。FA権を持つ平野は来季去就がはっきりしておらず、上本も無条件で二塁を任せられる存在ではない。西岡が加入すれば弱点が埋まるだけに、獲得競争に負けるわけにいかなかった。

 早ければ、9日に交渉する。中村GMは「今は、西岡どりに全力を傾けて交渉したいと思います」と力を込めた。トップ会談で練り上げた秘策で最大限の誠意を見せ、恋人のハートを打ち抜く。【岡本亜貴子】