日本ハム栗山英樹監督(51)が10日、来季の飛躍が期待される中島卓也内野手(21)、杉谷拳士内野手(21)、西川遥輝内野手(20)、近藤健介捕手(19)ら若手野手を「ちびっこギャング」と命名して売り出す方針を打ち出した。「(チームには)クソ生意気なやつらも必要。あの若い世代はそういうにおいがする。天真らんまんなどいい部分は残してあげたいし、ちびっこギャングのまま育ってほしい」と話し、「ちびっこギャングと書いたTシャツも発売してほしいよね」と続けた。

 古くは大洋の俊足3人組「スーパーカートリオ」(屋敷、加藤、高木)、野村監督が阪神時代に命名した「F1セブン」など、持ち味をイメージさせる呼称で売り出された。栗山監督は、FA移籍を目指し退団するキャプテン田中の穴を埋めるべく、若手野手のニックネームを名付け、奮起を促す狙いだ。杉谷、西川らを積極的に起用してきた指揮官は、物おじせずに奮闘する若手の姿を見て、今季中盤には「ちびっこギャング」のフレーズを発案。コーチとの会話でも、すでに使用済みだという。

 チーム力の底上げのために、若手の力が必要だと考えているからこそだ。「いい方の部分は稲葉や(金子)誠が見せてくれている」。全体をまとめあげる存在として、ベテランの力は欠かせないが、若手の勢いも大きな戦力となる。「(年上の選手に)パワーを与える可能性がある。もしかしたら、このチームの屋台骨を支えているのかもしれない」。来季は北海道移転10年目。「ちびっこギャング」たちが、北の大地で大暴れする。【本間翼】

 ◆ちびっこギャング

 米国で1930~40年代に劇場用短編コメディーとして制作され、50年代にはテレビでも放送された。日本でも60年代にテレビ放送されている。94年には、ペネロープ・スフィーリス監督により、米国で映画化。わんぱくなちびっこたちが繰り広げる騒動がコミカルに描かれた人気作。映画ではメル・ブルックス、ウーピー・ゴールドバーグ、ダリル・ハンナが出演。