日本ハムが、育成部門強化のため2軍スタッフの一新を図ることが13日、分かった。監督を含めた首脳陣全8人のうち、6人を新任または配置転換で変更。今季から総合コーチに就任して、トップに昇格する西俊児監督兼任内野守備コーチ(47)を筆頭に、総合コーチにはフロントの伊藤剛氏(35)が転身して就任。投手コーチには今季までソフトバンクの1、2軍で指導経験が豊富な田之上慶三郎氏(41)を招聘(しょうへい)することが決まった。

 日本一を逃したが、3年ぶりリーグ制覇を果たして迎える今オフ。日本ハムが一気に常勝球団への土台づくりに着手する。3年間務めた五十嵐2軍監督が退任。西監督が内野守備担当を兼任し、新体制を率いることになった。空いた参謀格の総合担当には、現役時代は右本格派で1軍で守護神を務めたこともある伊藤氏を抜てき。今季まで3年間、ベースボール・オペレーションに所属して編成・育成などチーム強化全般に尽力。経験を生かした斬新な手腕が期待されている。

 2人体制の投手担当、打撃担当もシャッフルする。新任の投手担当は、ダイエーとソフトバンクで昨季まで1軍ブルペン担当、トレーニングコーチなどを歴任した田之上氏。留任する加藤武治コーチ(34)と二人三脚で、若手投手陣の底上げを図る。打撃担当は今季まで1軍で同ポストを務めた田中幸雄コーチ(44)と、伊藤氏と同じく編成を経験してプロスカウトから配置転換される小田智之氏(33)を新任で起用して改革を狙う。

 外野守備走塁担当には今季限りで現役を引退する紺田敏正外野手(32)を登用。福沢洋一バッテリーコーチ(45)は留任する。2軍の組閣はこの日までに固まり、明日15日にも正式発表。平均年齢45・1歳から38・9歳へ若返った指導者陣で新戦力発掘を目指す。

 就任2年目の栗山監督を支える1軍スタッフは、今季まで2軍の島崎毅投手コーチ(45)がブルペン担当に3年ぶり復帰が決定するなど、最終の調整段階に突入。来季以降の強固な組織づくりへ、さらに突き進むことになった。