10万160人のファンが、歓喜の紙吹雪に酔いしれた。3年ぶりにパ・リーグを制覇した日本ハムが24日、札幌市内で優勝パレードを行った。札幌駅前からすすきの交差点まで、約1300メートルを1時間かけて行進。就任時から夢に見ていた最高のひとときに、栗山英樹監督(51)は「感動しました」。V戦士たちもファンと喜びを分かち合い、連覇がかかる来季への糧とした。

 気温2度。この冬一番の冷え込みで澄み切った街並みに、雪ではなく、歓喜の紙吹雪が舞い落ちた。3年ぶりのリーグ制覇を果たし、札幌市内で行われた優勝パレード。先頭のオープンカーに乗る栗山監督にとっては、就任時から夢に描き、目標として言葉にしてきた光景が眼前に広がっていた。「感動しました。プロ野球ってすごいなと思った。我々は幸せ。監督になって最初で最後かも、心の底から喜ばせてもらった。一生忘れない」。1300メートルに集まったファンは主催者発表で10万160人。約1時間、笑顔で手を振り、お礼の頭を下げた。

 日本ハムの監督を引き受けた昨オフから、優勝パレードへの熱い思いを口にしてきた。下馬評が低かった中で、就任1年目から混戦だったパ・リーグを制し、夢を正夢にした。「(パレードは)ビールかけより重いもの。やっぱり勝たなきゃ何の意味もないっていうことを実感した。うれしかった」。沿道のファンから掛けられる一言一言を、胸に刻んだ。

 出発式のあいさつでは、夢の続きを、明かした。「毎年勝ち続けて、北海道の冬の風物詩にしたいと思います」。集まった全員の思いも同じ。厳しい冬を迎える北海道に、連覇をかけて来季を戦うチームに、勇気が宿った。