ソフトバンク王貞治球団会長(72)が古巣復帰する右腕に辛口エールを送った。27日、ソフトバンク入りを表明した寺原隼人投手(29=オリックスFA)について「彼にはやり残した仕事がある。前にいた時に完全燃焼したわけじゃないからね」と、独特の言い回しで尻をたたいた。監督時代の01年ドラフト1巡目で4球団競合の末に引き当てた経緯がある。今は編成部門のトップと立場こそ変わったが、期待度は当時と変わらぬままだ。

 入団を正式発表しておらず、「その(入団)方向だと聞いている」と前置きしたものの、愛弟子への注文はつい厳しくなった。「いいも悪いも経験を積んだ。自分のどこが違うか。スコアラーの力も借りながら『13年はこうだ』と、今までと違うものを持ってやるのが大事」。プロ11年で2年連続の活躍はないだけに、13年型スタイルの早期確立を命じた。

 55勝中ホークスで16勝の寺原は、FA交渉の席で「僕もまだ福岡の方にはいい姿を見せていない」と恩返しへの思いを明かしていた。王会長は「打者の技術も上がっている。やってもらわんと移った意味がない」と熱かった。【押谷謙爾】