侍ジャパンの山本浩二監督(66)ら首脳陣が28日、都内でスタッフ会議を開き、来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する日本代表候補33人を決めた。

 サプライズの「一芸枠」で伏兵が、侍ジャパンの代表候補に抜てきされた。日本球界屈指のスピードスター楽天聖沢諒外野手(27)が、初のWBC代表入りへのチャンスをつかんだ。山本監督は「足を使った野球を大事にしていきたい」と攻撃面の大きなテーマを宣言。その切り札と成り得る可能性がある、走塁のスペシャリストとして指名されたもようだ。

 パ・リーグ盗塁王が「スモール・ベースボール」のキーマンに浮上した。今季54盗塁をマークし、2年連続シーズン50盗塁以上。レンジャーズ・ダルビッシュは、かつて“球界最速選手”として名前を挙げた。データを基に、相手の投球モーションを巧みに盗む技術の高さを首脳陣が評価。日本と比べ守備力が低いとされる海外代表には有効と判断しての選出とみられる。

 ハイレベルな争いの外野陣の中、突出した特殊技能で割って入った。外野陣は巨人長野、日本ハム糸井ら走攻守3拍子がそろった打線の主力候補がそろい、メンバー選考の激戦区。またイチロー、青木の出場辞退の影響で、当初の構想から再編を迫られた事情もあった。最終的には俊足の野手を中心には選考できなかったが、聖沢だけは快足を買って候補の1人に残した。

 判断材料の1つにしたキューバとの強化試合2試合で聖沢は代表漏れしており、「飛び級」のような形でのリストアップ。浩二ジャパンの目指す戦いの青写真が垣間見えるピースになった。